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この方法の特長と利点
◆一目でチョウのはねの表裏双方をみられる1)標本の準備:チョウの翅(はね)4枚を、付け根にカッターナイフで切り込みを入れるなどして
破らないようにピンセットなどを使い、ていねいに切りはなす。手指でさわるときれいな鱗粉が
落ちるので注意。シジミチョウ、セセリチョウ、シロチョウ科などの小さい蝶では、バラした羽を
表側と裏側両面をセロテープで挟み込んで羽の周囲にそってハサミで切り取れば、アルバムに貼り
付ける際に静電気で羽がカバーフィルムにくっつくという不都合がなく、羽を貼りやすくなる。
2)フリーアルバム台紙のカバーフィルムをはがして、文鎮などの重いものをのせて固定
3)翅をはりつける場所と、方向(右向きか左向きか)をきめる
貼りなおしはできないので、この決定は慎重に!
左向きにはりつける場合の実例を、以下に示します(台紙の色はチョウの翅が見やすい黒の例:通常白)
注意)
フリーアルバム台紙のり面には鱗粉やゴミが付着しやすく、チョウのはねの貼りなおしはできない
ので最初の位置ぎめをしっかりすること。また、カバーフィルムは静電気を帯びやすく、貼付ける
チョウのはねがフィルム側へと吸いよせられるように飛ぶことがあるので注意。
@カバーフィルムのはがし部分から最も遠い部分からはりつけてゆく
A前翅裏面を表(上向き)にしてピンセットをつかってはりつける
B後翅裏面をその上に重ねる。次に、前翅、後翅全体をパラフィン紙
でおおって静かに押すように貼る(台紙のノリが十分の粘着力を
保っているなら、次のCの表翅を貼付けてから4枚翅をあわせて
パラフィン紙でおおうという手順でもいい)。
C裏面左側に後翅表をはり、その上に前翅表を重ねてパラフィン紙で
おさえこむ(翅がしっかり貼りついたことを確認)
Dパラフィン紙をはがしながらカバーフィルムをもどしておさえこむ
Eチョウの名前・採集年月日・採集地・採集者を記したラベルは必ずつける
標本に関する記念のコメントなどを書いた紙片を追加してもいい。
複数の標本がある場合はDまでの作品の左側でA → Eを繰り返す
80603 文責 (130720改訂)
島ア(日本チョウ類保全協会、加古川の里山・ギフチョウ・ネット会員)